本記事では、建築学科に進む高校生が大学を卒業するまでの流れをポイントを抑えつつ書いていこうと思います。
今高校生で、建築に進むか悩んでいるという方や建築に進むことに決まったけど何をするのかいまいち分からないという方は特に読んでいただきたい記事となっています。
この記事を読めば、建築学生がどのような日々を過ごしていくのかがおおまかに分かるようになります。
それでは、見ていきましょう!
入学前
大学選びと受験後の過ごし方についての内容となっています。
大学選び
当然ですが、自分が行きたいところ(やりたいことができる大学)に行けるように努力します。
行きたいところが特にない場合は、偏差値などで絞ってそれぞれの大学のホームページを見て特徴を把握します。
できればオープンキャンパスにも参加した方がいいでしょう。
これで、自分と合いそうな雰囲気の大学を選ぶことができます。
これだけだと面白くないので、一級建築士の輩出数ランキング上位の大学を書いておきます。(2019年)
1. 日本大学
2. 芝浦工業大学
3. 東京理科大学
4. 早稲田大学
5. 近畿大学
関東の大学が多いということが分かりますね、こういったものも参考にして大学選びを検討してみましょう。
受験後に行うこと
大学受験が終わり、進路が決まった高校生は残り少ない高校生活を楽しんでください。
基本的には、大学入学までにすべきことはないです。
「しておいてもいいかなあ」と思うものは、建築を見に行くことです。
自分が学ぶ学問について肌で感じておきましょう。
できれば、好きな建築と好きな建築家を見つけたいですが、大学に入ってからでも遅くないので急ぐ必要はないでしょう。
推薦で入学する場合
方法はどうあれ、一般で入学する人たちと比べて入学までの期間が長くなるはずです。
その間で、基礎的な学力を落とさないようにだけ気を付けてください。
クラス分けテストなどがあるかもしれませんし、英語や数学、物理は大学に入っても使います。
大学生活を難なくクリアするには、高校の勉強を多少は復習しておきましょう。
1年生
1年生入学後、前期、後期と分けて授業内容などを説明していきます。
入学後
大学入学後の流れをざっと説明します。
大学入学後は、オリエンテーションや説ガイダンス、健康診断などを行います。
順番は前後するかもしれませんが、その後に履修を組むことになります。
そして授業が開始します。
合わせて:建築学科入学後の流れ (過ごし方・不安)
前期
1年生前期の授業内容は、建築の基礎的な科目が少しと製図授業、一般教養科目が多めとなっているはずです。(大学により差はあります)
製図授業とその他という感じになります。
製図授業では、主に有名建築をトレース(描き写すこと)するという作業を行います。
前期では、「製図道具の使い方・製図のやり方・模型道具の使い方・模型の作り方」をメインとして進めていきます。
詳しくは:建築学科1年生の授業内容と特徴
後期
1年生後期の授業内容は、建築に関する授業が少し増えて、設計課題が始まるという大学が多いです。
建築に関する授業は少し難しい内容を取り扱うものも出てきますが、前期と同様に基礎的な内容を多めにやります。
後期で一番重要となるのは設計が始まるということです。(大学により時期は違いますが)
設計課題の進め方に興味がある人はぜひ下記のリンクをチェックしてみて下さい。
2年生
2年生では、1年間を通して、より専門的な内容を勉強していきます。
また、設計課題も同時に行います。
2年生になると設計の規模が大きくなってきます。
例えば、図書館や美術館、集合住宅、集会所、、、などがあります。
そして大学にもよりますが、2年生からCADやBIMといった建築ソフトを勉強します。
このソフトを簡単に説明します。
CAD・BIMは両方とも図面を描くソフトです。
CADは基本的に二次元情報を扱い、BIMは三次元情報を扱います。
ただ、CADを勉強する大学は多いのですが、BIMを勉強する大学はまだ少ないというのが現状です。
時代は、手書きからCADそしてBIMに流れています。
BIMに興味がある方は、BIMソフトのRevitについて基礎的な操作について紹介していますので良ければチェックしてみてください。
3年生
3年生も2年生の時と同様に、専門性の高い授業を受けることになります。
また、大学にもよりますが実験の授業が始まったり設計の授業が選択科目になったりします。
そしてほとんどの大学で、プレゼミ(名称は大学により異なります)が始まります。
また、大学院に進学しない学生に関しては就活が始まります。
合わせて:建築学科3・4年生の授業内容と過ごし方|時間割の例あり
実験
おそらく実験の授業は、構造系か環境系の2つに分かれます。
この2つを両方やるか片方を選択するかは、大学によります。
どちらの実験においても基本はグループワークですので、協力して作業を進めることができます。
設計の選択
3年生になると、今まで必修で行われてきた設計製図の授業が選択科目になる大学が多いです。
ここで、設計の授業を取るかどうか悩む人がでてきます。
私は、選択となった設計の授業を取っていませんが、現在材料系のゼミに所属して困っていることがありません。
つまり、入りたいゼミが意匠系や都市系でないのならば設計の授業を取る必要はないと思います。
ゼミ選び
基本的には、3年生の後期からプレゼミなどの名称で研究室に所属して授業を受けることになります。
3年生の前期までに志望する研究室を決めて、アンケートなどで提出することになります。
ゼミに所属する基準は、完全に抽選で決めている大学もありますが、基本は成績順で決まると思っておいた方がいいです。
希望するゼミに入るためにも、GPAはなるべく高めを維持しておきましょう。
就活
3年生の間に就職するか進学するかを決めます。
進学をする人は意匠系(設計など)の人が多いです。
就活をするほとんどの学生は、3年生の夏から本格的に動き始めます。
夏前からインターンに応募し始めて、夏のインターンに参加するという流れです。
夏のインターンに参加しておくと、参加した企業から冬のインターンや説明会などの案内が来ることが多いので、参加することをおすすめします。
そして早ければ、3年生のうちに内々定を取ることができます。
建築学科で学部卒の場合、ゼネコンやハウスメーカーに就職する人が多いです。
私の場合はゼネコンの施工管理に就職することになりましたので、施工管理の就活を知りたいという方は、下記の記事を読んでみて下さい。
4年生
4年生になったらほとんどの学生が、卒業研究または卒業設計だけに力を注ぐことになります。
ということはつまり、他の授業の単位は取り終えている人が多いということです。
卒業研究・設計
4年生に所属するゼミに関しては、ほとんどの人が3年生のプレゼミで所属していたゼミにそのまま進みます。
卒業研究は、基本的に意匠系以外の研究室に所属している人が行うことになります。
内容はゼミごとに扱うテーマが違いますが、自分で決めて教授に承諾を得て進めることになります。
卒業設計は、意匠系の研究室に所属している人が行います。
内容は建物の設計や都市の設計になります。
単位
卒業に必要な単位は必修科目を除いて3年生までに取り終えて、4年生は卒業研究・設計に集中するという人が多いです。
あと2単位とかでしたら問題はありませんが、多すぎると卒業できるか怪しくなります。
他の授業に気を取られて、卒業研究・設計に影響を及ぼすといけないので余裕のある計画を立てておきましょう。
最後に
1年生から4年生までの流れをまとめてきました。
すごく簡単に言うと、以下の通りです。
- 1年生では、道具の扱い方や図面の描き方などを覚えます。
- 2年生では、設計や建築ソフトに触れます。
- 3年生では、実験やプレゼミがあります。
- 4年生では、卒業研究・設計を行います。
今回書いてあることが大学生活のすべてではありません。
あくまで、流れをまとめたものですので細かいところは個人レベルに差があります。
それでも、なんとなく建築学生の過ごし方をイメージすることができていれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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