今回は、建築学生なら最低でも1回は現場を見た方がいいという内容で書いていこうと思います。
現場を知ることによるメリットは、以下3点あります。
・スケールを感じることができる
・細部に目を通すことができる
・建物に関わる業者を知ることができる
「メリットがあることは分かったけど、どうすれば現場を知ることができるの?」
とお悩みの方におすすめの方法は、インターンシップに参加することです。
現場体験をするインターンは、1dayで行っている企業が多いです。
ただ、今のご時勢ではなかなかオンライン以外でのインターンシップを行っている企業はありません。
そうなると、実際に現場で働くという方法か建築関係の知り合いに現場を見学させてもらう方法くらいしかありません。
以下、メリットそれぞれについて説明していきます。
スケールを感じる
現場を見て一番大きいメリットは、その規模(スケール)を肌で感じるということです。
建築学生が設計する時は、机に向かって事例や敷地情報を参考にしながら作業をしていると思います。
実際に建物の事例を見に行ったりするとも思いますが、その建物ができあがるまでを見たことはないでしょう。
設計課題で求められる用途と、見学する現場の用途は違うかもしれませんが、部材1つ1つと見ていくとどのような建物でも使われる可能性があります。
ここでは、設計しているときには気づかないことが多いが「こんなに大きなものを扱っているのか」と再認識することができるというのがポイントです。
これだけの規模のものを、机に向かって引いている線で再現させていることを実感すれば、なんとなくではダメなんだと気づくことができます。
細部を知る
「ん、このメリットって別に実際の建築物を見ればよくない?」
と思った方もいると思います。
確かにそうですが、実際の建築物で見ることができる範囲は狭いです。
なぜかというと、仕上げが施されていて内部がどのようにできているのか分からないからです。
例えば、鉄筋コンクリート造の建築は、コンクリートの部分が見えるかもしれませんが鉄筋が見えることはありません。
このように、建物がどのようにして成り立っているのかを自分の目で確かめることができます。
ここでは、「建物が成り立つためにどれほど細かいところに気を使っているか」ということがポイントです。
設計課題をする際、窓廻りの図面をなんとなく引いていませんか?
窓廻りなんかは、モルタル詰めを行ったり防水、断熱様々なことを考慮して現場は動いてます。
細部に気を使えるようになりましょう。
建物に関わる人を知る
現場を見れば、様々な職人さんが作業をしている。
現場の規模により違えど、多くの人数が1つの現場に関わっている。
つまり、自分の設計によりどれだけの人がその建物に投入されるかということを知っておくべきということです。
例えば、コンクリートを打設する時にはどのような関わりがあるでしょうか。
型枠大工、左官工、設備工、コンクリート圧送工、土工、などの業者が関わってきます。鉄筋コンクリート造だったら鉄筋工も関わりますね、このようにして工事やスケールなどにより建物に関わる人がいるのです。
ここでは、「こんなに多くの職種・職人さんが関わって現場は動いている」ということを把握することがポイントです。
最後に
今回は、建築学生が建築現場を知ることのメリットという内容について書いてきました。
スケールを感じる、細部を知る、建物に関わる人を知る
これら3つは、設計課題をするときに直接役に立つかと言われたらそうではないかもしれません。
ただ、設計をするのであれば常識として知っておくべきということで、今回はメリットを提示して現場について考えてもらいました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント