今回は、建築学生が学生生活を送る中で直面する進路選択において、その時期と種類・選択方法についてまとめました。
本記事を読めば分かること
- 進路選択が必要な時期
- 進路の種類
- 選択の仕方
建築学科に所属していると学生の間に、以下のような選択を強いられます。
- 必修ではない設計を取るか
- 研究室はどこにするか
- 進学するか就職するか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
必修ではない設計授業を取るか
設計授業が必修でなくなる時期は、3年生の前期です。
なので、取るか取らないかは3年生が始まる前に決めなければなりません。
もしかしたら、設計は全て必修という大学もあるかもしれませんのでその場合は飛ばしてみて下さい。
結論としては、
設計の授業は意匠系や都市系の研究室に入りたい・仕事に就きたいという場合は取るべきということになります。
以下で、簡単に説明していきます。
詳しくは:【建築学生】必修でない設計授業は取る?
設計授業を取るかどうかは、意匠系・都市系に進むかどうかと同じ
見出しのように、設計を取るかは将来的に意匠系・都市系に進むかを考えることから始めるべきです。
なぜなら、意匠系の研究室では設計授業を受けていることが応募条件になっていることが多いからです。
就職を考えてみても同じことが言えます。
意匠設計職で企業が欲しいのは意匠系の研究室に所属していた学生です。
意匠設計職は意匠設計系の研究室から採用したいし、意匠設計系の研究室は設計授業を受けている学生が欲しいのです。
つまり、意匠系を目指しているなら、設計授業を取らないと一歩目から間違えていることになります。
これは都市系でも同じです。
悩んでいる場合は受けてみる
必修ではないので、単位を落としても問題ありません。
周りのレベルや課題量などから、このまま授業を受け続けるか判断していけばいいです。
とりあえずやってみて、無理だと思ったらやめるくらいでもいいと思います。
研究室はどこにするか
研究室を決める時期は、ほとんどの大学で3年生前期~後期です。
基本的には、3年生前期でプレゼミの研究室を選び、3年生後期はプレゼミを行います。
そして、3年生後期でゼミの研究室を選び、4年生から研究を始めます。
大学側が何回かアンケートを実施して、最終的に入る研究室を決めますが、そのためには面談を行うことが多いです。
意匠系・都市系はポートフォリオ作成が必要となります。
以下に、研究室の種類・選び方を説明していきます。
研究室の種類
以下は、研究室を大きく分けたものです。
- 建築デザイン
- 都市デザイン
- 建築生産
- 建築史
- 建築環境設備
- 建築構造
- 建築材料
簡単に説明すると、
建築デザイン・都市デザインはそれぞれ建物の設計をしますが、建築デザインは建物そのものを考え/都市デザインは街づくりを考えます。
建築生産は、建物を造る工程やものづくりについて考えます。
建築史は、建物の歴史やリノベーションを学びます。
建築環境設備は、建物の省エネ化や外部に与える影響を考えます。
建築構造は、建物の耐力を考えます。
建築材料は、材料の特性や適用について勉強します。
合わせて:【種類/特徴】建築学科の研究室選び・研究の流れ|就活への影響
選び方
研究室を選び際は、自分のやりたいことができる研究室にしましょう。
もしやりたいことがないならば、自分の得意が活きる研究室か楽な研究室にしましょう。
簡単に選び方のステップを説明します。
1.やりたい分野を明確にする。(意匠系・都市系・構造系みたいに)
2.その分野の研究室の情報を得る。(大学ホームページなど)
3.先輩・教授の話を聞く。(教授の話を聞くのは難しいかもしれないです)
4.説明会に参加する。(研究室を選ぶ時期になれば、行われるはずです)
5.どれが自分に合うか選ぶ。
以上です。
楽な研究室を選ぶとどうなる?
結論としては、どうもなりません。
私が所属している研究室も比較的楽な部類に入りますが、何か不具合があることはありませんし、メリットも感じています。
普通に実験もできていますし、毎週課題をやっていますが、時間も取れています。
時間を取れることが一番大きいメリットですね。
毎週課題が出ていますが、ボリュームは大きくないので建築の勉強以外にやりたいことができています。おかげで自己研鑽に励むことができています。
つまり、学業でこれといってやりたいことがないなら楽な研究室を選ぶのもありということです。
進学するか就職するか
進学か就職かを決めるのは、3年生の間です。
大学院に行く場合は、試験を受けなければなりません。
自分の大学にそのまま進学する場合は比較的楽に進学できますが、他大に進みたい場合は十分な対策が必要となります
ここからは、以下3点について説明していきます。
- 進学した方が良い例
- 進学が就職が悩んでいる場合の決めかた
- 就職先の種類
進学した方が良い例
学部卒で就職せずに進学した方が良い例は、以下の通りです。
- 意匠系の仕事をしたい人
- まだやりたいことがある人
意匠系の仕事に就きたい場合は、大学院を卒業していないと厳しいという現状から進学をおすすめしています。
そして、学生としてまだやりたい勉強や研究がある場合も進学をおすすめします。
これは生涯賃金からみても、学部卒より高いことで、進学しない理由がないからです。
進学か就職で悩んでいる場合
進学か就職で悩んでいるなら、就活をしてみることをおすすめします。
就活をしてみて、思うような企業に行けないと思ったらやめて進学のための準備に切り替えるのです。
どうせまた2年後同じことをするのなら、早めに就活になれておきましょう。
ただ、意匠系の人はリスクとして、ポートフォリオ作成の時間が足りなくなるかもしれないということがあります。
十分な計画性をもって進めましょう。
学部卒の就職先種類
建築学科卒業生の主な就職先は、以下の通りです。
- ゼネコン
- サブコン
- ハウスメーカー、工務店
- 設計事務所
- ディベロッパー
- 建設コンサルタント
- 建材メーカー
- 職人
学部卒の場合、ゼネコンとハウスメーカーの就職が多いです。
設計事務所は前述の通り、学部卒では難しくなっています。
最後に
今回は、学生生活において進路選択を迫られる時期とその種類・選択方法について書いてきました。
まとめると:
- 必修でない設計授業は、意匠系・都市系志望の人と受けたい人以外は受けなくて良い
- 研究室は、自分のやりたいことができるところを選ぶ。なければ楽なところもあり。
- 進学か就職かは、やりたいことがある場合と意匠系の場合は進学をおすすめ。
以上が今回の内容のまとめです。
それぞれの項目をもう少し詳しく知りたいという方のために、見出しごとにリンクを貼っておきましたのでそちらから飛んでみて下さい。
進路を選ぶことは難しいです。
しっかり考えたうえ、自分の納得する形で決めましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
皆様の参考になっていれば幸いです。
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