今回の内容は、【初めての】建築設計課題の進め方で書いた内容にプラスαとして書いています。
ここで話していく内容は、「その土地を知る」ということです。
前回書いた内容には、敷地調査として軽くまとめています。
ここでは、敷地調査をする上での着目点を詳しく書いていこうと思います。
その土地を知る
土地を知るとはどのようなことを指すか、まずはイメージしてみましょう。
おそらく色々なことが頭に浮かんだことでしょう。
思い浮かんだものすべてが正解です。
ただ、思い浮かんだことをすべて調べたり聞いたりしてしまうと時間が足りませんのでここではいくつか絞っていきます。
・歴史を知る
・景観を知る
・人柄を知る
以上3点に絞って設計課題にアプローチしていこうと思います。
歴史を知る
設計課題の対象となる敷地(土地)の歴史を学ぶ。
その土地の特徴を歴史からひも解くという手法を取ります。
歴史を調べることにより、その土地が今ある姿になった理由を把握できます。
自分の設計にどのように活かすかは人それぞれですが、
その土地の特徴(文化)を知ることにより、文化的視点から見てその土地にそぐわない建築を設計することはなくなります。
どこであろうと、その土地ならではの文化があります。
では、その土地の現在の文化はどのようにして生じたのか考えてみましょう。
答えは過去にあります。
東京の原宿を例とすると、
多くの人がイメージする原宿は、若者や観光客でにぎやかな街という認識だと思います。
しかし、もともとは米軍やその家族向けの軍用地が、落ち着いた街並みとして広大にありました。
オリンピック開催前(1961年)に軍用地が日本に返され、様相が変わっていきます。そして1970年台半ばに竹下通りが誕生します。
- 1964年東京オリンピック開催
- 竹下通りの誕生
これらは調べると簡単にでてきます。
歴史をみて、キーワードが出てきたらそこからさらに深堀っていくことが重要です。
その土地の文化的在りようが分かったら、自分の設計に活かしてみましょう。
以上が簡単な例として、歴史を知るというアプローチでした。
どのように自分の設計に落とし込むかは、人によって違ってくると思います。自分なりの正解を考えていきましょう。
原宿のように、歴史的な転換点から今の文化があるという事例は多くないかもしれませんが一例として紹介させていただきました。
景観を知る
対象敷地周辺の景観を考えます。
理由としては、街並みにフィットした設計をするためです。
例えば、街の雰囲気が全体的に落ち着いているところに、すごいカラフルな建築物を建ててしまうと街の景観を損なうことになります。
そうならないためにも、重要なアプローチとなります。
まず見るべきは、対象敷地周辺の景観です。
街全体としてのイメージは、それぞれの街でもちろんありますが、
例えば大通りに面している場合と路地に面している場合では景観が多少なりとも違ってきます。
こういったこともあるので、まずは対象敷地周辺を見ます。
街の中において、対象敷地はどのような位置づけなのか調べます。
駅から近いのか、大通りに面しているのか、閑静な住宅街なのか、それぞれの特徴から景観も変わってきます。
実際に見て、なぜそのような景観となっているのか理由を知りましょう。
そうすれば、見当違いな外観を持つ建築物を設計することはなくなるはずです。
人柄を知る
人柄というと語弊が生まれそうですが、
その地域に住む人、利用する人はどのような人が多いのかということです。
サラリーマン、家族連れ、学生、お年寄り、それぞれによってアプローチは違ってきます。
設計課題で何を建てるかは、いろいろあると思います。
図書館、事務所、住宅、、、
例えば、カフェの設計をするとします。
サラリーマンが多いとなると通勤の途中で寄ってテイクアウトしたり、パソコンを開いて作業したりといった用途が考えられます。個人のスペースが多く必要な気がしますね。
家族連れだとどうでしょう、おそらく子供がいることもあり、少しにぎやかになるような設計がいいのではないでしょうか。
学生だと?お年寄りだと?
という感じでそれぞれの属性に合わせて考えていかなければなりません。
まとめ
今回は、敷地調査をする際にどのような点に着目したらいいかということについて書いてきました。
歴史・景観・人柄
それぞれ上手にアプローチしてアイディアを生んで設計に活かしていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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